私たちは、ハッカソンに挑戦してみたいと思っていました。Nhan、Alikhan、Tenzinの3人はしばらくプログラミングを学んできましたが、UWC ISAKの外にいる生徒と比べて自分たちの実力がどの程度なのか、まったくわかりませんでした。そこで2025年、どうなるか試してみようと、NASA Space Apps Challengeに申し込みました。
結果として、私たちは選ばれたチームの中でも最年少クラスでした。そして、気候シミュレーション・ゲームの開発に眠らずに取り組んだ2日間を経て、第1ラウンドでほかの10チームを相手に勝利しました。

自分たちのリズムをつかむ
課題はシンプルでした。テーマを選び、NASAのオープンソースの衛星データを使って、コミュニティに役立つものをつくることです。しかし、ハッカソンが始まるとすぐに、最初の壁にぶつかりました。
役割分担を決めようとして、多くの時間を無駄にしてしまいました。突破口が開けたのは、あらかじめ決めた役割にこだわるのをやめ、タスクを柔軟に入れ替えるようにしてからです。ある人なら5分で終わることでも、別の人は理解するだけで何時間もかかることがあると気づいたのです。一人ひとりの得意分野を活かすことで、作業効率は一気に上がりました。

プレッシャーの中でつくる
チームワークの課題が解決し、いよいよ作業に取りかかりました。ポテトチップスを頼りに一睡もせず駆け抜けた濃密な2日間で、現実に即した都市計画シミュレーション・ゲームを搭載した、オンラインで公開するプラットフォームをつくり上げました。
このシミュレーションは日本の地図をマップに使い、NASAのデータを組み込んで、現実の資源の制約や気候変動の影響を示します。プレイヤーは、地域ごとの湿度データや、インフラに関する判断が環境にどう影響するかを確認できます。ゲームでは、気候の現実を踏まえながら、限られた資源のバランスをとることが求められます。
このシミュレーションは現在、https://al1kss.pythonanywhere.com/ で公開中です。
ほかの10チームと競い合い、私たちは第1ラウンドで勝利しました。勝利そのもの以上に大きかったのは、この経験が新しい扉を開いてくれたことです。地元の参加者と出会い、日本各地の生徒とつながり、ハッカソンにとどまらない自信を得ました。

UWC ISAKがもたらしたもの
でも、もしかするとそれ以上に大きな影響を与えたのは、UWC ISAKで過ごした日々そのものだったのかもしれません。
UWC ISAKで過ごすうちに、持続可能性に対する見方が変わりました。このテーマについて話す機会が多くあり、その大切さを心から信じるようになります。自分の国で何が起きているのかにも目を向けるようになります。UWC ISAKの環境がなければ、私たちはこの道を選んでいなかったでしょう。
UWC ISAKの多様性に富んだコミュニティは、私たちの意識を形づくるうえで大きな役割を果たしました。さまざまな国や背景を持つ生徒に囲まれていると、地球規模の課題が自分ごととして、差し迫ったものとして感じられるようになります。気候変動は、授業で話し合うだけの抽象的な概念ではありませんでした。クラスメートの母国で今まさに起きている影響として、目の当たりにするものになったのです。
UWC ISAKが教えてくれたのは、プログラミングや試験に合格する方法だけではありません。自分たちを超えた大きな問題に関心を持つことを教え、それに対して行動するための手段を与えてくれました。

私たちからのメッセージ
同じような挑戦を考えている皆さんに、伝えたいことはひとつです。NASAのような大きな名前に怖気づかないでください。とにかくやってみましょう!
一番の壁は、技術的な難しさや競争相手ではないこともあります。「自分はまだ準備ができていない」という思い込みこそが壁なのです。私たちは、それが違うことを証明しました。武器は、好奇心と決意、そして大量のポテトチップスだけでした。
