本報告書は、世界中の本校コミュニティの皆さまに近況をお伝えし、新たな励みとしていただくためのものです。2021-22年度のハイライトと、本校がミッションの実現にどのように取り組んできたかをご報告いたします。

この1年間、本校のコミュニティ全体が数々の厳しい試練に直面しました。非常につらい時期もありましたが、コミュニティの結束と、本校がさらに強くなるための道筋への理解が深まったことにより、乗り越えることができました。

ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパンに関わるすべての皆さまが、本校のミッションとビジョンに真摯に取り組んでいる姿を、大変誇りに思います。この1年間に届いた生徒や卒業生の話は、UWC ISAKが社会にもたらす価値を何よりも明確に示しています。

この1年間、生徒たちが困難な状況を乗り越える力を発揮し、課題を機会へと変えていく姿に、何度も驚かされました。コミュニティとして数々の困難に直面しながらも、生徒と保護者の皆さまが本校を信じ続けてくださったことに、心より感謝しております。


ポジティブな変化を生み出すきっかけをつくる人として、本校では次のことに取り組みます。
新型コロナウイルス感染症の影響により2020年は中止となりましたが、本校のサマースクールは2021年に再開しました。入国制限が続くなかでも28の国籍の生徒が参加し、大変充実した開催となりました。サマースクール2021では、生徒たちは「Language in a Diverse World」「Social Entrepreneurship」「Culture, Identity & Diversity」「Design Thinking」「Leadership」の5つの授業に取り組みました。

本校のオンライン・プログラムであるISAKxは、新型コロナウイルス感染症の影響を受けることなく2年目を迎え、26の国籍からなる72名の生徒が参加しました。2021-2022年度は「Exploring Leadership」「Society & Politics」「Climate Change & Biodiversity」「Science,Progress & Society」の4つの授業を開講しました。

UWCデーは、UWCのミッションと価値観を世界中で祝う年に一度の日です。国連の国際平和デーに合わせて、毎年9月21日に開催されています。今年は「Reimagine Tomorrow」をテーマに、世界各地のUWCムーブメントの内外で祝賀行事が行われました。

UWC ISAKの新学年は、毎年力強く始まります。プロジェクト・ウィークは、高校1年次(Grade 10)の生徒がリーダーシップやチーム・ビルディングの活動を通じて絆を深める絶好の機会です。今年はRising Fieldでキャンプを行い、さまざまな活動を通じてリーダーシップの考え方を体験し、その理解を問い直しました。高校2年次(Grade 11)の生徒は創造性・活動・奉仕(CAS)のプロジェクトを始め、高校3年次(Grade 12)の生徒はCASプロジェクトを仕上げることに取り組みます。

2021-22年度、本校はかつてない困難に直面しました。新型コロナウイルス感染症に伴う日本の入国制限は年度に入っても長く続き、先行きの見えない状況が、新たに入学する高校2年次の留学生の国際バカロレア ディプロマ・プログラム(DP)の資格取得に影響を及ぼすおそれがありました。そのため本校は、これらの生徒を他校へ転校させるという苦渋の決断を下しました。世界各地のUWC校から多大なご協力をいただいたことにより、ほぼ全員が一つのグループとしてUWC Thailandで共にUWCでの学びを続けることができました。残りの生徒は、UWC Robert Bosch College、UWC USA、UWC Mahindra CollegeおよびUWCSEAへ進みました。

今年のウィンタースクールには40名の生徒が参加し、スタッフを含めて17の国籍が集まりました。生徒たちは「Design Thinking」に加え、新たに開講した「The Future Change Project」と「Global Communication」の授業に取り組みました。毎日午後には野外教育の活動として、ハイキングやスケート、そして軽井沢の冬のスポーツの代表格であるカーリングを楽しみました。

International Dayは、2022年に入って初めてコミュニティ全体が集まる機会となり、UWC ISAKのコミュニティに息づくさまざまな国の文化を祝いました。生徒たちは、ダンスや歌、アート、そしてもちろん料理を通じて自国を紹介しました。参加国の数は例年よりやや少なかったものの、International Dayは大成功を収めました。

長い月日を待った末に、高校1年次の留学生がついに来日を果たしました。この来日は、本校の運営陣、教員、スタッフ、保護者、ご支援者、行政機関そして生徒たちが力を合わせた成果であり、UWC ISAKの困難な状況を乗り越える力を示すものです。
留学生の到着はすぐにキャンパスにポジティブな影響をもたらし、年度の最後の数か月に向けて、皆の大きな励みとなりました。

2022年春のプロジェクト・ウィークでは、高校1年次の生徒が自分にとって大切なテーマのプロジェクトに取り組み、高校2年次の生徒はCASプロジェクトのために日本各地を訪れました。広島を訪れて県知事と面会し、人身取引への関心を高めることを目的とした24時間レースの取り組みについて学んだ生徒もいれば、沖縄で貧困問題の解決策を探った生徒もいます。海外へ足を運んだプロジェクトもあり、ある生徒は中国を訪れ、農家がドローンを活用して農業の発展を支えている様子を学びました。

これまで本校の生徒は、外部の団体から幾度となく評価を受けてきました。直近では、生徒主導の取り組みであるSchool Sustainability Initiativeが、Zayed Sustainability PrizeのGlobal High School部門において、東アジア・太平洋地域の代表として受賞しました。賞には10万米ドルの賞金が含まれており、UWC ISAKを日本で最も持続可能な学校にするという同イニシアティブの取り組みに充てられます。授賞式は1月に行われ、4月にはこのプロジェクトが次の世代のUWC ISAKの生徒たちへと引き継がれました。

新型コロナウイルス感染症は、UWC ISAKだけでなく世界中で、この2年余りの教育に計り知れない影響を与えました。そのようななか、5月下旬の晴れ渡った日に、2022年卒業生の歩みと成果を祝いました。在学中に彼らが示した困難な状況を乗り越える力はまさに並外れたものであり、今後のUWC ISAKの生徒たちにとって新たな模範となるものです。
2022年には、計71名の生徒が卒業しました。卒業後の進路に向けて、10カ国の大学に計572件の出願を行い、219件の合格を得ました。そのうち30%は、選考の早い段階で得た第一志望校からの合格です。59名が2022年秋から、2名が2023年春から大学での学びを始めます。また、10名はギャップ・イヤーを選択し、自らのプロジェクトや関心を追究します。

本校の中心となるプログラムは高校課程ですが、急速に拡大しているショートコースによって、本校の取り組みはさらに広がっています。2011年に始まったサマースクールに加え、ウィンタースクール(2020年〜)と、完全オンラインの教育プラットフォームであるISAKx(2020年〜)を運営しています。2021-22年度には、ショートコースを通じてさらに192名の生徒が本校の教育に触れる機会を得ました。本校は、より多くの人がUWC ISAKの教育にアクセスできるよう、新たな可能性を常に模索しています。

対象:13〜14歳
2011年以来、サマースクールは本校の教育のあり方を先駆けて形にしてきました。7月下旬の13日間、世界各地から80名の生徒を軽井沢のキャンパスに迎え、多様な環境のなかでリーダーシップや文化、アイデンティティなどについて学びます

対象:14〜16歳
ISAKxは、世界中で教育の機会が制約されたパンデミックを受けて、2020年に始まりました。完全オンラインで運営され、日本で本校のプログラムに直接参加することが難しい生徒にも、本校の教育を届けることを目指しています。2021-22年度のプログラムでは、生徒の満足度100%を達成しました

対象:12〜13歳
ウィンタースクールも、パンデミックのさなかに生まれたショートコースです。2020年のサマースクールは中止となりましたが、本校での学びを望む生徒が多かったことから、代わりに冬に来校する機会を設けました。以来、毎年開催を続けています
本校では、ますます複雑化する世界において、生徒がポジティブな変化を生み出すきっかけをつくる人となるよう後押ししております。本校は意図的に多様な環境を整えており、生徒は幅広い背景(社会経済的、宗教的、文化的背景など)と視点を持つ人々と共に暮らし、学んでおります。こうした真に多様なコミュニティは、家族の経済状況に応じた充実した学資援助制度によって支えられており、全体の70%の生徒が経済的支援を受けております。奨学金の多く(2021年は60%)は、ふるさと納税(hometown tax)制度を通じた多大なご支援によって賄われております。ふるさと納税によるご寄付は、95%が本校の奨学金に、5%が軽井沢町の教育の充実に充てられております。ご支援者の皆さまからのご信頼とご寄付に、心より感謝申し上げます。
2021年度の財務諸表の概要はこちらからご覧いただけます。

※本校の生徒は、ふるさと納税およびその他の財源から、全額または一部の学資援助を受けています。
本校の卒業生は毎年、自らの可能性を発揮し、ポジティブな変化を生み出すきっかけをつくる人であることの意味を示し続けています。それは理論ではなく、世界各地のコミュニティや仕事の現場での行動によって示されています。

1月、中核クラブの一つであるSchool Sustainability Initiativeが、Zayed Sustainability PrizeのGlobal High School部門において、東アジア・太平洋地域の代表として見事受賞しました。11の大胆な施策によって本校の持続可能性を高めるため、10万米ドルの賞金を獲得しております。これからは本校の新しい世代が、環境への取り組みを先導していく番です。

Ataさんは、困難な情勢が続くなかでも、アフガニスタンの教育の改善に取り組んでいます。現在は東京で暮らし、Hinoki, Co. Ltd. 社長の内田様をはじめ、素晴らしい日本人のメンターやご支援者に囲まれています。「素晴らしい人たちに出会えたので、日本に残ってよかったです」と、Ataさんは感謝を込めて語ります。

UWCデーは、UWCのミッションと価値観を世界中で祝う年に一度の日です。国連の国際平和デーに合わせて、毎年9月21日に開催されています。今年は「Reimagine Tomorrow」をテーマに、世界各地のUWCムーブメントの内外で祝賀行事が行われました。

Simonさん(ニュージーランド/2022年卒業)の笑顔を見て、真剣さに欠けると思うのは誤りです。彼は何事にも全力で集中して取り組みます。軽井沢周辺の地元の日本のチームで3年間ひたむきにトレーニングを重ねたSimonさんは、プリンストン大学に進学し、同大学が誇るディビジョン1のバレーボール・チームでプレーします。
その道のりは決して平坦ではありませんでした。本校で過ごした日々を通じて、Simonさんの情熱と困難な状況を乗り越える力の大きさを、本校の誰もが目にしてきました。
「皮肉なことに、ここに来ていなければ、アメリカでディビジョン1のスポーツに挑む機会をつかむことはなかったでしょう」とSimonさんは振り返ります。「考えたことすらなかったと思います。でもUWC ISAKは、より良い機会を考えるだけでなく、実際にそれを追い求めるよう、視野を広げてくれます」

進路相談員(カレッジカウンセラー)

英語

Counselor

広報・マーケティング
世界中の生徒に人生を変える教育を届けることができたのは、ファウンダーの皆さま、カタリスト・サポーターの皆さま、そしてご支援者の皆さまの温かいご厚意のおかげです。金額の多寡にかかわらず、すべてのご寄付が本校の使命を支えています。本校にご支援をお寄せくださったすべての皆さまに、心より感謝申し上げます。ご支援者一覧はこちらをご覧ください。
Yasushi Ando Scholarship
Junko Fukutake Scholarship
Goh Family Scholarship
Hitoshi Honda Scholarship
Honjo Scholarship
Teruko Honjo Scholarship
Hidehiro Imatsu Scholarship
Tomonori Ito Scholarship
Iuchi Scholarship
Saori and Shinji Kimura Scholarship
Akira Kosugi Scholarship
Shigeru Sato Scholarship
Makiko Suehiro Scholarship
Goldman Sachs
Hoppy Scholarship
Ichigo Asset Scholarship
YKK Holding Asia Scholarship
W&M Solar Power Scholarship*
Canyon Capital Japan Scholarship
HSBC Group Scholarship
Morgan Stanley
Nomura Holdings Scholarship
Proverbs 16:16 Scholarship
Sumitomo Mitsui Trust Bank Scholarship
The Nippon Foundation Scholarship
Davis-UWC Scholars Program
ABLE, Inc.
Mizuho Financial Group, Inc.
LIXIL Group Corporation
SECOM Co., Ltd.
airweave inc.
Morrison & Foerster LLP/Registered Associated Offices of Ito & Mitomi
TMI Associates
IDEO Tokyo
Panasonic Corporation
McKinsey & Company Japan
Bain & Company, Inc
*ご寄付により購入した太陽光発電設備で発電した電力の売電収益を、奨学金の財源に充てています。
理事会、アドバイザー、監事および評議会をご覧ください。
高円宮妃久子殿下
Lin Kobayashi(代表理事)
Mamoru Taniya
Roderick Jemison
Masahiro Koshiba
Mariko Magnan
Paul McInerney
Shusaku Minoda
Toru Shimada
Charlotte Yew
Fumio Tateishi(評議員会議長)
Yasuchika Hasegawa
Yasushi Hatakeyama
Hidehiko Hayashi
Hidehiro Imatsu
Kakutaro Kitashiro
Hiroko Kono
Takashi Murata
Shigeru Sato
Teruhide Sato
Kan Suzuki
Makoto Takano
Kotaro Yamagishi
Kimiya Yamamoto
Masakazu Yanagisawa
Yasuhiro Wakebayashi
Yasushi Ando
Kenji Hosokawa
Naoki Tamura
Suguru Miyake(議長)
Benjamin Blum
Kenji Govaers
Ryusuke Honjyo
Hiroshi Ito
Tomonori Ito
Kei Iwashita
Roderick Jemison
Haruki Kamiyama
Lin Kobayashi
Yojiro Koizumi
Marcos Melero
Shusaku Minoda
Gen Miyazawa
Ryo Ohira
Elizabeth Oswald
Wataru Sado
Toru Shimada
Makiko Shinoda
Norio Takamatsu
Shotaro Tanaka
MihoTanimoto
Mamoru Taniya
Koki Uchiyama
Charlotte Yew
* 名誉カタリスト・サポーター